信楽焼の魅力
信楽焼の魅力は、なんといっても素朴なまでの土の風合い。自然の豊かさをそのままいかした力強さといえます。
絵付けの商品が少ないため釉薬の種類が多く、大物づくり成形乾燥、焼成技術といった工程においても信楽焼ならではの特徴が息づいています。
「一窯、二土、三細工」といわれ、炎によって生じる火色のグラデーション。灰かぶり、焦げなど変幻自在な色調と風合いが魅力です。
その素朴な味わいとぬくもりは、長い歳月を超えて人々に愛されてきました。
その伝統を受け継ぎながら、自然そのものの生命感と土との相性。そして、現代に求められる「遊び」と「癒し」を吹き込み、独自の器観をひとつひとつ表現し生まれた「和onの器」丹精込めた陶工たちの手仕事の匠が作り出す、「信楽焼」の妙味と個性を心ゆくまでご堪能ください。
日本六古窯の信楽焼
日本六古窯は中世六古窯のことで平安から鎌倉時代に始まった窯。中世の代表的な窯のことです。
「信楽」「備前」「丹波」「越前」「瀬戸」「常滑」の窯場を指します。
中世古窯の全ては須恵器、土師器、瓷器のいずれかの系列に属しています。
信楽焼の製作工程
01 陶土
信楽で産出される良質の陶土を、成形できる陶土へ調合します。さまざまな土の性質を知り、混ぜ合わせたりすることでさらに良質の陶土へと変化します。掘ったばかりの土では陶器(信楽焼)にはなりません。かなり大切な作業です。
02 土練り
土煉機を使いさらに工程1で出来上がった陶土を練ります。その時、陶土の種類によっては真空状態にして練る場合もございます。
03 成形
陶工たちにより、ロクロ成形や、タタラ成形で商品の形をつくります。焼成後の出来上がりを思い浮かべながら…
その時の土の性質、気温、湿度を加味しながら…
※陶土は焼き上げると焼き締まります。出来上がり商品より大きめで作ります。
04 削り
成形後、ある程度乾燥させ削り作業に入ります。商品の形を整える作業です。いろいろな陶土での装飾もこの時に行います。
05 乾燥、素焼き
成形した陶土をよく乾燥(約2~3日)し、約700~800度程度の温度にて素焼きします。乾燥が不十分な場合、本焼で商品にひびなど入ってしまいます。
06 施釉・絵付け
素焼きした素地に、色付け作業です。
エアーガンや、ひしゃく、筆などで釉薬を施します。職人の腕の見せ所です。
07 窯詰め・焼成
1200度以上の温度で焼成します。出来上がりを心配しながらの作業です。さまざまな環境の変化などで、焼き上がりが左右されます。
昔は登り窯などの薪を使った焼成方法が支流でしたが、現代は電気やガスを使う窯で焼成します。炎が昔と比べて、安定してるのですが。不安と期待の作業です。思うような商品ができるかどうか。
08 窯出し
24時間以上焼成した商品をいよいよ窯出しです。思うような商品ができたかな…
窯出し温度は約200度くらい…
まだまだアツアツです。軍手をはめての作業です。
09 仕上げ・出荷
窯出しされた商品たちは、底や口元などを研磨、検品作業を経て出来上がりです。
割れない様に商品を包み、お使い物は箱にいれ。皆様のお手元にお届けします。